SPEC
家づくりの約束事
夏も冬も快適に過ごすための断熱G2性能とパッシブ設計
冬は寒くなくて、夏は暑くない
これは理想の住まいの条件です。我々はこの理想の住まいを実現します。
そのためには、パッシブ設計による事前の最適なプランニングと断熱性能の確保。そして、設計の結果どのような生活が実現可能なのかをシミュレーションすることでプランニングが可能となります。
断熱性能はG2性能以上が標準
G2とは、HEAT21と言う有識者で組織された高断熱住宅研究会が提唱する断熱グレードです。この断熱グレードは住んでいる地域の気候によって変わります。関西地方は、気候的に6地域と言う区分に区分けされています。6地域では、G2グレードを満たすためにUA値(建物の断熱性を表す数値で低い方が断熱性能が高くなる)を0.46以下にすることが求められています。
地域の区分 | 1・2地域 | 3地域 | 4地域 | 5地域 | 6地域 | 7地域 | |
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代表都市 | 札幌 | 盛岡 | 松本 | 宇都宮 | 東京 大阪 |
鹿児島 | |
外皮平均熱貫流率UA [W/(m2・K)] |
平成28年基準 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 |
G1水準 | 0.34 | 0.38 | 0.46 | 0.48 | 0.56 | 0.56 | |
G2水準 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 | 0.46 | |
G3水準 | 0.20 | 0.20 | 0.23 | 0.23 | 0.26 | 0.26 |
G2を標準とする理由
G2を標準としているのには訳があります。結論から言うと、暖かく過ごすためには十分な断熱である。という事と、費用対効果が最も高いのがG2グレードだからです。
こちらは、近畿大学の藤田浩二先生の論文です。G2性能が最も費用対効果が高いと示されています。
この論文では、住宅内が暖かくなることで病気に掛かるリスクを軽減し、その医療費が低減できる金額と、光熱費を抑えられる金額の両面から検討した場合、通常の家から高断熱にするための費用と差し引いて最も経済的なのはG2であると結論づけています。
上に出した表では、G3と言う更なる上の指標もありますがここまでするためにはそれ相応の費用が掛かります。また、G3にするとそれほど窓を大きく出来ない欠点もあります。(夏場に暑くなりやすくなるため)
こうした点から、我々はG2性能を標準としています。
夏場の対策
断熱性能を高くすればするほど、夏場の対策が重要になります。以下の図を見て下さい。夏場は窓から入って来る、太陽からの直射日光が一番影響が大きいです。
断熱性能を高くすると、入ってきた熱は今度外へ逃げにくくなるため、屋内がかなり暑くなります。これをオーバーヒートと言います。これを防ぐためにはしっかりとした日射遮蔽を行う必要があります。
つまり、断熱性能を単純に向上させるだけでは夏場の暑さを上手くしのぐことはできません。ですので、断熱性能を上げると同時に確実な日射遮蔽が必要になるのです。
日射遮蔽がどれだけ屋内を快適にするのかは、シミュレーションで確認することが出来ます。夏場の暑さにも配慮したパッシブデザインが重要となります。
気密性能の確保に気密測定は必須
気密性能の確保もとても重要になります。これは、住宅にどれほどの隙間があるのかを表した数値となります。気密性能は換気扇を計画どおりに作用させることと、暖冷房負荷を低減させることに寄与しています。(代表の太田が大学の演習で教えている内容です。)
目標とすべき数値は、換気扇の種類によっても異なるのですが、弊社ではC値0.7以下を目標としています。(実績値としては0.3以下であることが多いです。)
この目標が実際に達成されているかどうかいは、気密測定によって確認することが可能です。弊社では、自社物件においては全て気密測定を行っており、依頼に応じて他企業の気密測定も行っています。
気密は計算によって求めるものではなく、実際に計測することによってしかその性能を明らかにすることは出来ません。ですので、弊社では気密測定が標準となります。